笑いと音楽は似ている。自分が良いと思っている音楽であっても、趣味志向の違う人に
言葉で説明することは不可能に近い。
笑いも同じだ。この作品のどこが笑えるのかと聞かれても、感性の違う人に言葉や文章で
説明出来ない。原作のマンガ自体、異質なギャグマンガだと言える。コテコテのオタクネタ
を鏤めてありながらキャラクターの絵柄はサブカルチックだ。
この原作を、シャフトという制作会社で新房昭之が監督しアニメ化している。深夜アニメに
詳しければこの作品がユーザーを選ぶことは一目瞭然である。況してＯＶＡとなれば更に
拍車がかかる。
ＯＰを担当したのが大槻ケンヂというだけでも、作品の方向性がわかるだろう（ＴＶ版では
ＥＤにローリーを起用するという徹底ぶり）。
レビュアーは五つ星を付けたが、原作を含めこの作品を知らないのであればインディーズ
ＣＤをジャケ買いするくらいの覚悟が必要だ。

個人的にゴシック画が嫌いなのでもう作品の雰囲気を崩された感じ。
EDだけがゴシックならまだ我慢して観れたけど本編まるまるゴシック風とかキツいです。
というか何故変える必要があるんですか。変えてさらにおもしろくなるんですか。
結局シャフトさんの自己満足にしかなってない気が。
少なくともOADでやらないで欲しかったですね。買わなければよかったと本気で思いました。

そのまま『さよなら絶望先生(註)』を視聴しても面白いのですが、初期の久米田作品を知った上で、さらに限定版OAD『獄さよなら絶望先生(上)』を視聴してから本作品を視聴すれば、さらにヤバイ位面白いです。

本編内容については、他のレビューの方々に任せるとして、特に私が一番気に入ったのは、実は本編DVDよりも、限定付属の箱ではなく付属の「ブックレット」にあります。
表紙からしてかなり遊んでおります。
中身は、『獄さよなら絶望先生』シリーズの説明など色々と書いてあるのですが、とにかく、シリーズ本編内容に対する説明が的確すぎて笑いました。
あとイラストコーナーもヤバイ内容です。(笑)
本当このブックレットがあるだけで、個人的に満足させていただきました。

単行本15巻限定版についてきたDVDを上巻とし、「2.5期」という位置づけとなる「獄・さよなら絶望先生」。

3巻収納できるボックスが付いた註巻はさらにパワーアップして帰ってきた。
まず、オープニングがすごい。ていうか、怖いｗｗ
上巻からサイケデリックさがさらにパワーアップしてわけがわからない状態になっている。
なんていうか、精神的に弱い人とかお子さんは見るのをやめよう！　そんな人は買ってないとは思うが。

「曰く、過程の不幸は諸悪の本」
「予言省告示」
「バラバラの名前」
の3話を収録。

Aパートでは序盤と最後を除くほぼ全てのパートで「初期久米田風」な作画（つまりは南国ry）になっている。声優さんの演技もちょっと変わっていて妙に面白いｗ　マリアはなんか違うぞ、これｗ

Bパートは原作に忠実。だけど、正直あれは本誌連載タイムリーネタとして意味があるのでアニメ化してしまうと……と思ったんだがそこを逆手に取るというか、敢えてそんなの無視してしまえというか、そういうスタンスに脱帽。

Cパートはブックレットの言葉を借りるならば「ゴス少女漫画風」な作画で進行する。しかも全部。
大草さんが全編にわたってたくさん出る話で、大草さんファン垂涎といえる。でもゴス少女漫画風。
あ、妙にみんな巨乳で制服が小さいからヘソ出しルックが蔓延してます。寒いっての！

特典映像はCD・DVDのCM全て。これもなかなか面白い。

ていうかやっぱり感じたのは製作者サイドがすごく楽しんで作ってるんだろうなってことだったりｗ

週間少年サンデー連載の、”南国アイス”と”勝手に改造”のファンでしたが、テレビシリーズが予想以上に面白く、何となく勢いで限定版コミックスを購入したところ罠にはまり、キングレコードにこの商品を買わされました。わかっているけど、マニアを的にした商法に絶望した。ところで特典の収納箱ですが、最初に隙間に入っている安ぽっい紙箱が捨てられないので、結局未使用のままです。まぁこの手の商品は大概そうなので予想通りでしたが…。と文句を垂れつつも購入後続けて３回も見てしまったパワーに☆５です。